top of page

ゆみちゃんへ 万能鶏の出汁の取り方

さて、昨年ゆみちゃんからご家庭でも簡単に取れる

万能の鶏だしを教えてほしいということだったので

メールだと重たくなりすぎるのでここへ書くことにします。

長いので読まなくてもOKですよ~

みなさまもよろしければなんにでも使える鶏だしなのでやってみてください。

私の鶏だしの考え方はニュートラルな味に作っています。

これは旨みはあるけれど主張しすぎない、使いやすいタイプです。

今はシャネル銀座のシェフをしている小島シェフに

当時ルイ・キャーンズで取っていたフォン・ブラン(フランス料理の取り出し)を

教わった時にも感じたニュートラルな、クリアな、あえて言うなら卵白っぽい香りの出汁です。

一度取ったら冷凍させてもいいし、もちろん、リゾットの出汁やおじや、鍋、

そして中華から西洋料理、鶏のフォーなどにも使えます。

また、鶏ガラの代わりに手羽元やモモ肉、

なんなら鶏1羽まるごとつかうなら贅沢なポトフができるでしょう。

あとでバリエーションを書きますがまずはそのニュートラルな鶏だしの取り方です。

おおよそなんで適宜量は取りやすい量に加減してください。

鶏ガラ

水 鍋に鶏ガラと野菜を入れてその上に3cm以上の余裕ができる程度に保つ。

にんにく 大き目ひとかけ

人参 1本

塩 一つまみ

まずは鶏ガラを流水で丁寧に洗います。

(鶏ガラじゃなくて手羽やモモを使うときも関節を重点的に洗う)

ガラの場合は内蔵のあるところ、

肺の辺りと腰のあたりのくぼんだ所に残っている内臓を丁寧に洗う。

もし尾のあたりに脂肪がついていれば手で取り外す。

多少脂は残っても大丈夫。↓↓このくらいでOK

大きな鍋にガラと水をいれて強火で沸かします。

水の量は上にもかいたけど常に3㎝以上の余裕があるように。

なので鍋とガラのおおきさや分量にもよって水の量は変わってきます。

ごんごん強火で沸かしますが結構わいてきたな、くらいになったら

ガラが鍋肌にくっついてしまってないかそおっと確認します。

鍋の中を揺らすと濁って雑味がでるのでくっついていなければOK.

くっついていたら水面を揺らさないようにやさしく剥がします。

そしたらそのままゴンゴン沸かし続け沸騰させます。

ちょっと灰汁がでたくらいでひるんではいけません。

大切なのは沸かしきる前に鍋の中で起きている対流を邪魔しないこと

そしてこの灰汁の塊が大きく固まるとき雑味が一緒に吸着します。

ぼこぼこと沸いてきてさすがに鍋からこぼれそうになったり

灰汁がまわってしまいそうになったらようやく灰汁を取り除きます。

ガンガン取っちゃってください。

しばらく大き目の灰汁が出ます。塊や脂をやさしく寄せて取ります。

綺麗にとったらふつふつよりほんの少し沸いている状態を維持できる程度の火加減にします。

これはご家庭の火力や鍋の大きさによってもかわるので

弱火とか漠然とした感じではなく水面を見て決めてください。

ここまでできればほぼ完成です。

火加減はここからほとんど変えることはありません。

綺麗に灰汁を取ったら塩を一つまみ。

入れると沸点があがるのでまた少し灰汁が出ます。

灰汁を取ったらニンニクと人参を入れます。

野菜を入れると鍋の中の温度が一旦下がっておちつきますが

火がついているのでまたゆっくり上昇し、ゆっくり沸き始めます。

また少し灰汁が出るのでこれも取り除きます。

もし蒸発した分水面が下がってきたらもとの3㎝まで水を足してOKです。

再沸騰するともう少し灰汁が出るかもしれないけどそれも取って。

まぁ、野菜投入からはここまでマメにとらなくても平気ですが(笑)

あとはただただ待つのみ。

もし、細かいことを言うならば

だんだん水が出汁になってくると最後のほうは沸点が上がってきて

沸かなくなってくることがあります。

その時はほんの少し火を強めてまたふつふつより沸いているくらいまでにしてください。

あとはガラが持ち上げたらボロッと崩れるくらいになれば

しっかり出汁が取れています。

おおよそ2時間くらい。とてもいい地鶏を使えば4時間ぐらい。

目の細かめのザルやシノワで漉します。

ここまでゆっくり丁寧にとればもうガラには何にも味が残っていないカッサカサに。

クリアな出汁ができています。

もし濃いなと思うことがあれば水で薄めてください。

(薄いということはないので大丈夫)

香りもつけていないのでニュートラルなんにでも使えます。

スープの出汁として使ってもいいし、

リゾットの出汁にしてもいいし、

鶏飯の汁にしてもいいし

中華を作るときの出汁としても使用できます。

手羽だけでだしを取ればもっと早くとれるし、

(この場合は時間が短いので手羽もおいしく食べられます)

モモや丸鶏からとるときはもう少し手前でやめれば身もおいしく食べられます。

一緒に大きくカットしたキャベツやセロリ、蕪とあればクローブと胡椒を入れて

つくればおいしいポトフになります。

多分スープが余るからそれは出汁として使用。

数日は冷蔵庫で持つし、凍らせてもOKです。

あとはバリエーション。

取っただしを温めるときに(もしくは取るときに)

ニンニクと生姜4人前あたりひとかけずつ→フォーなどの麺のスープに

生姜と葱の青いところ→中華麺系のスープに

鶏と根菜を炒め合わせて出汁を入れ、味噌を溶いてさつま汁に。

(おすすめは最後にすりゴマとおろし生姜)

ニュートラルなのでなんにでも使えるし、野菜を煮ても勝ちすぎません。

長くなっちゃったけど頑張ってやってみてね♡

最初の沸かすところまで頑張れば後は多少適当でも味が濁ることはないし

ほっといていいからね~♪

bottom of page