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天然ぶりと松本一本葱の網焼き
ペヴェラータソースで
肉のようなブリには
肉のソースを
 

よしえさんとは本当にいろいろな話をしました。

 

知らなかった魚の魅力や、よしえさんが可愛がっていた

いろいろなシェフの料理の話もたくさん教えていただきました。

 

あたらしい魚料理のおいしさにも積極的に取り掛かるようにも

喚起してくださいました。

 

そんななかでヨーロッパでは鱈のトリッパ(モツ)も

食べるとかなんとか、そんな話をしていたんだと思います。

 

孝依さんと話しながらうつくしいブリを見つめていました。

話はどこか上の空で、こんなに力強いぶりなら赤い肉の

鴨なんかに良くあわせる伝統的なペヴェラータソースは

どうだろう、鶏レバーソース、つまりモツを使ったソースもあうのではないかとふと思ったのです。

 

ペヴェラータはペースト状の鶏レバーにケイパーやアンチョビと共にハーブと赤ワインビネガーを合わせたソースです。

すこしもろもろとして、でもしっとり。

旨味は濃いけれどビネガーのおかげで後味は軽い。

 

鴨葱ならぬ、ブリ葱でヨロシク!とあいなりました。

 

肉のソースにも負けない、ブリの力強さを召し上がれ!

 

シェフ 吉川由桂

中卸さんとの会話から生まれた料理
 

 私が最初に築地へ行くとき、原宿の重よしさんに紹介していただき連れて行ってもらいました。

もう10年以上も前になるでしょうか。

 

何軒か紹介していただいた中で

ほとんどの中卸が男性だけのお店が多い中で

帳場ではなく魚の目利きと販売をしている女性ひとりがいました。

 

彼女は松波 孝依。

 

大店の脇を借りて高級魚を扱っていらっしゃいました。

 

もちろん重よしさんに紹介していただいたお店は

場内を歩いていると遠くから光って見えるくらいピカピカに素晴らしい魚たちです。

 

買いに来るほうも女性などほとんどおりませんが

よしえさんには同じ女性ということと特に若者を面倒見てらして

本当にかわいがっていただきました。

 

そんなよしえさんのおかげでブリの力強さにあわせた新しい料理が生まれました。

 

よしえさんのブリが肉のように力強く見えたのです。

おすすめのワインのマリアージュ

ピノ・ノワールやヴァルポリチェッラ、サンジョベーゼなど甘さと軽い酸味のある赤ワインをおすすめします。

塩田

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